お年賀に「のし」って必要なのかな?
なんか色々種類があってよくわからないし、どんなふうに用意したらいいんだっけ?
今回はそんな疑問にお答えします!!
お年賀を用意する場合、のしをどうしたらいいか迷うことはありませんか?
デパートでお年賀を買いに行った時に店員さんから「のしはどうされますか?」と聞かれたり、ネットショップで購入した時でも「のし」の選択欄を見て「どうしようかな?」と思ったり…。
そんな、何となく知っているようでいざ自分で用意しようと思うといまいちよく分かっていない「のし」について、詳しくお伝えしたいと思います。
- お年賀に「のし」は必要か
- 「のし」にはそもそもどういう意味があるのか
- お年賀に使う「のし」の基本マナーとは
私も以前は「お年賀用で…」と言って、いつもとりあえず何となくやりすごしていたのですが、たまに
「表書きはどうしますか?」
「名前は入れますか?」
「内のしか外のしのどちらにしますか?」
などと聞かれて焦ることもありました。
いい大人がさすがにダメだよなぁと思って、きちんと調べてからはそんなこともなくなりましたが、お世話になった方へ「今年もよろしくお願いします」の意味を込めて贈るお年賀。せっかく贈るならちゃんとマナーを理解しておきたいですよね。
ぜひ今回の記事を読んで、お年賀ののしについて理解しておきましょう!
お年賀に「のし」は必要か?
結論から言うと、お年賀には「のし」を掛けた方が間違いはないでしょう。
「必ずのしを掛けなければいけない」という決まりはありませんが、贈り先が目上の方であったり、改まった場である場合は、贈り物にはのしを掛けるということがマナーだからです。
気ごころの知れた友人やご近所さんなら必ずしも形式にこだわる必要はないでしょうが、そうでない場合はのしを掛けて贈るにこしたことはありません。
かしこまりすぎじゃないかな?と迷う場合もあるかもしれませんが、のしを掛けることで失礼にあたることはないので、迷うくらいならのしを掛けて贈りましょう。
「のし」とは本来どんなもの?
「のし(熨斗)」とは、お祝いのお金を入れる袋や、贈答品の掛け紙の右上にある飾りのことをいいます。
「のし」の中の細長い黄色いものを「熨斗鮑(のしあわび)」といい、もともとは生のあわびを薄く押しのばして乾燥させて作ったものを使用していました。
あわびは長寿を意味する縁起の良い食べ物とされ、昔はお祝い事の贈り物には干したあわびそのものが贈られていましたが、やがて贈り物に「熨斗鮑」を添えることでその代用とするようになりました。
それが簡略化され今では黄色い紙が代りに使われるようになったということです。
「のし紙」とは
この「のし」と「水引」とよばれる飾り紐が印刷された紙のことを「のし紙」といいます。
贈り物をするときは、まず贈り物を紙で包んだあと、水引で結び、「のし」をつけるのが本来のやり方ですが、現在は簡易化され、このような「のし紙」を使うことがほとんどです。
なので、現在は「のし紙」そのもののことを「のし」と言う場合もあります。
デパートで「のしはどうされますか?」と言われる時はたいてい「のし紙」のことを言っています。
【注意】のしを掛けてはいけない場合
もとはあわびが由来の「のし」には、「生ものを贈ります」という意味があり、生鮮品を贈る場合には意味が重複してしまうためのしはつけません。
お肉や魚、干物、カニやハムなど「生もの」を贈る場合は注意が必要です。かつお節などもこれに該当するので気をつけましょう。
水引だけの掛け紙を掛けて贈ります。
当然、生ものが禁忌とされる仏前へのお供物や弔事の贈り物にものしは使いません。
お年賀に使う「のし」の基本マナー
では、お年賀用の「のし」は、どのようなものを選べばよいのでしょうか?
詳しく解説していきます。
【お年賀に使うのし】水引の種類
●水引の結び方
水引は、その結び方によって「蝶結び」と「結び切り」の2種類に分けられます。
このうち、お年賀に使用するのは「蝶結び」です。
・蝶結び(花結び)
結び目がほどけやすい「蝶結び」は何度も結び直せることから「何度繰り返してもいいお祝い事」の時に用いられます。
お正月を迎えることは、何度繰り返してもおめでたいことなので、お年賀の場合はこちらの水引を用います。
他にも出産のお祝いや合格祝いなどの時などがこれにあたります。
・結び切り(固結び)
一度結ぶとほどけない固結びの「結び切り」は「一度きりが望ましいお祝い事」の時に用います。
主に婚礼のお祝いや、快気祝いなどです。
「何度も繰り返してほしくない」ということから、弔事行事の場合も結び切りが使われます。
※ 関西地方では、この「結び切り」の一種である「淡路結び」をお年賀に使うこともあるので、関西出身の方や関西地方に住んでいる方に贈る場合は注意が必要です。
●水引の紐の色
お年賀の水引は、紅白のものを選びます。
紅白の水引は、一般的なお祝い事のときに用いられます。
のし紙の場合は、白い水引では印刷しても見えないので、赤と銀や赤と金が印刷されているものが多く使われます。
同じお祝い事の水引で金銀や赤金などを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、金銀は結婚や長寿などの一度きりのお祝い事、赤金は紙札や門松の飾りに用いられるものなので、合わせて覚えておくといいですね。
●水引の本数
お年賀に用いる水引は、5本か7本のものを選びます。
お祝い事の水引の本数は、基本的に奇数本となります。
これは、偶数は割り「切れる」ことからあまり縁起が良くないという説があるからです。
一般的には5本ですが、より丁寧にお祝いをしたいとき7本を用いることがあります。
5本か7本かの基準は贈り物の金額によって決まることが多いようです。
金額の基準に正解はないのですが、3000円~5000円なら5本、5000円以上が7本というのを参考程度に考えるといいですよ。
【お年賀に使うのし】「表書き」と「名前」について
お年賀の場合の表書きは、水引の結び目の上段に、「御年賀」「御年始」「新年御挨拶」「賀正」のいずれかを記入します。
名前は水引の結び目の下段に、贈り主の姓、またはフルネームを記入します。
夫婦連名の場合はまず夫のフルネームを表書きの真下に記入し、その左隣に妻の名前のみを並べて記入します。
名前を記入するときは、表書きよりも少し小さめに書くのがポイントです。
【お年賀に使うのし紙のかけ方】「内のし」と「外のし」
のしのかけ方には、贈り物にのし紙をかけてから包装紙で包む「内のし」と、包装紙で包んだ後にのし紙をかける「外のし」の2種類があります。
お年賀の贈り物の場合には「外のし」にすることが一般的です。
「外のし」には、どういう名目で贈り物をしているのか、誰からの贈り物か、がひと目で分かるというメリットがあり、親戚などが一度にたくさん集まる場所に持参するお年賀の場合は「外のし」が適しているからです。
逆に「内のし」は、包装紙でのし紙が隠れて表書きが見えなくなってしまうので、相手の慶事をお祝いする目的よりも、「自分の祝い事のおすそ分け」の意味がある内祝いの際に用いることが一般的です。
宅配便で贈り物をする場合には、配送中にのし紙が汚れたり傷つくのを防ぐために内のしにすることがよいとされます。
まとめ
いかがでしたか?
- お年賀にのしは必要か
- のしにはそもそもどういう意味があるのか
- お年賀に使うのしの基本マナー
について解説しました。
お年賀ののしをどうしたらいいか分からない!という方はぜひ参考にしてみて下さい!